もしかしたらネズミの仕業？生態や習性を知って被害を抑えよう

ネズミを見かけたことはあっても、その生態や習性をくわしく知っている方は少ないのではないでしょうか。ネズミが活動する時間帯や餌の種類、持っている習性について知っておくと、駆除もスムーズに進めることができるようになるでしょう。今回はネズミの生態について解説していきますので、ネズミの仕業らしき痕跡を発見して駆除をお考えの方はぜひ参考にしてください。

ネズミの生態とは？

日常生活の中で見かけることが多いネズミは、ハツカネズミ・ドブネズミ・クマネズミのうちのどれかで、これらはまとめて「イエネズミ」と呼ばれています。ここからは、イエネズミの主な特徴である「活動する時間帯」「食べ物」「巣を作りやすい場所」「繁殖能力」についてご紹介します。

活動する時間帯

イエネズミは夜行性であり、人間が寝静まった夜中に活動しています。しかし、明るい場所でもよく見える目を持っているので、昼に活動することも可能です。

暗い時間帯の中でも比較的活発に活動するのは、日没直後の1時間と明け方直前の1時間だといわれています。家の中でネズミが動き回る気配を感じたら、テーブルなどに食べ物を放置することは控えるようにしましょう。

食べ物

種類によって好みはそれぞれ異なりますが、雑食性のイエネズミは食べられるものならどんなものでも食べます。人間の食べ物はもちろん、ペットフードや観葉植物の葉、ゴキブリなどの害虫まで食べてしまうのです。なお、袋に入ったものでも、頑丈な歯で食いちぎって中身を出して食べる知能も備えています。

1日に食べる量は体重の3分の1程度といわれています。60kgの体重の人間が20㎏分もの量の食事を毎日摂ることを考えれば、イエネズミは相当な大食漢だといえるでしょう。

巣を作りやすい場所

イエネズミは寒さを嫌うため、雨風をしのげる暖かい場所に巣を作ります。人間の家はいつでも快適な温度を保っているうえに食べ物がたくさんあるので、イエネズミにとって最高の環境だといえるでしょう。

イエネズミは枯れ葉や小枝のほかに紙や段ボール、食いちぎって集めた布や断熱材などを巣の材料にします。巣の形は、一見巣であるとは気付かないような散らばった形のものをしていることが多いです。家具の隙間や家電製品の後ろ、屋根裏などに巣の材料として集めたものが散らばっていたら、イエネズミが作った巣である可能性が高いといえるでしょう。

繁殖能力

イエネズミは驚くほど高い繁殖能力を持っています。特定の繁殖期もなく、1年を通して繁殖期が続き、いつでも妊娠・出産が可能です。

また、「ハツカネズミ」の名前の由来になったように、妊娠から出産までのサイクルが約20日と非常に短くなっています。そのうえ、一度の出産で6匹ほどの赤ちゃんを産みます。

さらに1年の間に6～10回も出産でき、その都度たくさんの赤ちゃんを産むため、あっという間に家族を増やせるのです。ネズミの数が増えるとその分だけ家の中を荒らされますし、排泄物も目につくようになります。

ネズミの習性とは？

イエネズミには、どのような習性があるのでしょうか。習性がわかれば痕跡を発見したときにイエネズミの仕業であると特定できるので、対処法も短時間で考えられます。ここでは、「何でもかじる」「隅から隅へと排泄しながら移動する」の2点の習性を見てみましょう。

何でもかじる

イエネズミはげっ歯類であり、生きている限りずっと歯が伸び続けるという特徴を持っています。そのため、伸びた歯が口を突き破らないように歯を削る必要があり、それが手当たり次第何でもかじる習性につながっています。

イエネズミは柱や電源コードといった歯を削るのにちょうどよさそうな固いものだけでなく、寝たきりの方や寝返りをうてない赤ちゃんの体の一部をかじることも少なくありません。怪我はもちろん、コード類をかじられると漏電やガス漏れなどの事故が起こるおそれもあるため注意が必要です。

隅から隅へと排泄しながら移動する

イエネズミは、部屋の真ん中を堂々と突っ切るようなことはしません。常に壁際や家具の後ろなど、隅から隅へと向かって移動します。また、犬や猫のように止まって排泄するのではなく、移動しながら所かまわず排泄するため、部屋中にフンが散乱していることも少なくありません。

体の小さいネズミとはいっても人間とよく似た臭いの排泄物を出すので、放置しておくと悪臭が広まってしまいます。なお、イエネズミのフンは1㎝ほどの長細い形状をしています。ポロポロとした黒っぽいフンが落ちていたときはイエネズミの侵入を疑って、早めに対処するようにしましょう。

まとめ