「シロアリの生態を知って、被害がある前の対処・予防に役立てたい」と考えている人も多いのではないでしょうか?シロアリはなかなか目にする機会がありませんが、知らないうちに自分の家が被害に遭っていたといったことは少なくありません。
そこで今回は、シロアリの生態や種類、そしてシロアリから家を守るための方法を解説します。シロアリの被害を防ぎたいと考えている方はぜひ参考にしてください。
シロアリの生態と暮らし
シロアリという名前は多くの方が知っていると思いますが、実際に見たことがある人は少ないのではないでしょうか?「普段はなかなか見ることができない」というのがシロアリの特徴の1つです。
シロアリの特徴
シロアリはアリの仲間ではなくゴキブリの仲間です。体が白色や薄い茶色をしていることからシロアリと呼ばれています。
シロアリには家屋を食べるイメージがありますが、普段は木や枯れ葉を食料にして生きています。木材を原料としている家屋はシロアリにとっては最高の餌でもあり、木の中に含まれるセルロースといわれる栄養素を摂取しようと日々木材を探しているのです。
ちなみに、シロアリと頻繁に間違われるのがクロアリです。クロアリはシロアリとは異なる昆虫で、種類もハチの仲間となっています。さらにクロアリはシロアリを捕食するので、シロアリにとってクロアリは天敵となります。
益虫としての役割もあるの?
シロアリは害虫のイメージが強いものの、枯れた木材や枯れ葉などを餌にしているため、森の再生に一役買っている益虫という面もあります。木や枯れ葉などをバラバラに分解して森の土に返すことができます。
シロアリの好き嫌いは?
シロアリは基本的に土の中や木の中にコロニーと呼ばれる巣を作り生活しています。シロアリは明るいところが苦手なので、普段生活する中ではなかなか目にする機会がありません。
また、人間の家屋に入るために、蟻道というシロアリが通るための道を土や排泄物で作ってから侵入してきます。暗くてジメジメした場所を好み、床下や屋根裏などに現れることが多いです。
シロアリに役割があるって本当?
シロアリは人間と非常によく似た社会性を持った昆虫で、それぞれ仕事・役割があります。主な仕事・役割は具体的に以下の5つです。
- 女王・王→子孫繁栄のためだけに専念する
- 副生殖虫(副女王蟻・副王蟻)→女王や王が死亡したときの代わりになる
- ニンフ→新しい巣を作り、やがて羽アリになる
- 兵蟻→全体の7%のみで外敵から仲間や巣を守る
- 職蟻(働き蟻)→全体の90%以上を占め、巣を構築して餌の採取や世話係をする
役職の決め方は女王や王のフェロモンによって決まります。コロニーが大きくなっていくとニンフが増えて羽アリとして巣の外に飛び出し、新しい巣を作りにいきます。シロアリとしてよく目にするのが、この羽の生えたニンフという役職のシロアリです。
シロアリの種類
シロアリは地球上に約2,900種類以上も存在していることがわかっていますが、そのうち日本では約22種類のシロアリしか生息していません。また、シロアリは土壌性と乾燥性の2種類に分けることができ、持っている特徴がそれぞれ異なります。
土壌性のアリは、土の中にある水分を蟻道を通じて木材の中に運び木に被害を与えます。一方、乾燥性のアリは木材の中にある微量の水分を餌に木材を食べていきますが、主に被害をもたらすのは以下の3種類に限られるようです。
- ヤマトシロアリ
- イエシロアリ
- アメリカカンザイシロアリ
この3種類に関して、下記で詳しく紹介していきます。
ヤマトシロアリ
ヤマトシロアリは土壌性のシロアリで、北海道北部を除く日本全国に分布しています。日本のシロアリ被害の多くはこのヤマトシロアリによるもので、寒さに強く、濡れた木材を食べて生きています。土の中に巣を作ることなどはなく、餌にする木材の中に数千から数万匹の小規模の巣を作って活動するのです。
イエシロアリ
イエシロアリは土壌性シロアリで、世界で最も被害を与えているシロアリとして知られています。イエシロアリの脅威はコロニーといわれる巣の生成で、数百万匹以上の規模で餌場以外の場所に巣を作ります。表に出てくるアリだけではなく、巣の奥にもアリが残っている場合が多いため、駆除も容易ではありません。
アメリカカンザイシロアリ
アメリカカンザイシロアリは全国に分布するアメリカ由来の外来種です。このアリの特徴は、水分がない乾燥した木材を餌にする点にあります。地面から蟻道を伸ばさず、飛んで室内に入り込み屋根裏や家具などの木材を食べてしまいます。
シロアリから家を守る
シロアリから家を守るために、以下のポイントを押さえておくとよいでしょう。
- 庭に枕木や倒木などを置かない
- 家に湿気が多く暗い場所があるなら、防蟻処理などの対処をしておく
- 床下点検をしてもらう
このようにするとシロアリの被害を抑えることができます。シロアリは人の目から見えづらいところで活動をするので、発見が遅れることも少なくありません。少しでも被害を少なくするために、日頃から意識して気をつけておくことが重要です。
まとめ
今回はシロアリの生態や対策方法について解説しました。害虫のイメージが強いシロアリですが、自然界では益虫としての役割も持っています。しかし、シロアリの被害は場合によって甚大なものとなってしまうので、なるべく被害を出さないようにきちんと対策を取っていきましょう。
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