害虫駆除のプロが解説！シロアリによる被害の特徴と見分け方は？

「最近家の周りで羽の生えたアリをよく見るけど、シロアリの被害に遭ってしまっているのかな？」といった悩みを持っている方も多いでしょう。シロアリの被害が拡大していくと家が倒壊してしまうおそれもあり、早めに対処しなければなりません。今回は、シロアリの被害に関してくわしく解説していきますので、大事な家に被害がないか心配という方はぜひ参考にしてください。

シロアリによる被害の特徴は？

シロアリは木材を主食として生きるアリです。日本の家屋は主に木材でできていることから、昔からシロアリの被害に悩まされてきました。

シロアリ被害の主な特徴は、家屋の土台になる柱や木材の中身を食べて空洞にしてしまうことです。シロアリは主に床下などの暗く湿気のある場所を好み、木材の中を食べていくので、その被害がわかりづらいという特徴もあります。

木材だけではなく、下記のような場所でも被害が報告されています。

• 床下・基礎部分
• 断熱材
• 水回り系の配管部分
• キッチンやお風呂などの床
• 外壁の隙間
• 畳の下
• 木製の家具
• 庭にある木材や枕木

シロアリに食べられた木材は中が空洞になり、スカスカになります。その上を歩けば床が沈み、次第に悪化していくことになるでしょう。

また、シロアリは木の表面のような光が当たるところが苦手であり、日陰に潜り込んでいることが多いです。人の目に触れることも少なくなり、発見が遅れてしまうことが多いのです。

シロアリとシロアリによる被害の見分け方

シロアリの被害は目立たない場所で起こっていることが多く、発見が遅れる場合も少なくありません。また自宅に異変があってもそれがシロアリの被害と気づかず、甚大な被害に発展することもあります。

シロアリ被害はなるべく初期に発見し、適切な対応をすることが大切な自宅を守る手段になります。ここで、シロアリの見分け方とシロアリ被害の主な特徴を確認しておきましょう。

シロアリの見分け方

シロアリはまれにクロアリと間違えられることがあります。しかし、クロアリの体は黒色をしており、ほかにもシロアリとは違った特徴を持っているため、シロアリとは違う生き物になります。

また、クロアリは木材を食べることがないので、家屋に対しては無害と考えていただいて問題ありません。もし近くで羽の生えたアリが飛んでいた場合、下記の表を参考にしてみてください。

	シロアリの特徴	クロアリの特徴
体の形	くびれのない寸胴型	くびれのある形
羽	半透明で体よりも長い羽が4枚	透明で体と同じくらいの長さ
色	白色・明るめの茶色	黒色
発生場所	湿気が多く暗い場所	屋外

シロアリは日本中どこでも確認されている害虫です。もし発見した場合にはすぐに専門の業者に相談して対応してもらいましょう。

シロアリ被害の見分け方

シロアリ被害は発見が遅れれば遅れるほどその被害が大きくなるので、早期発見が大切です。シロアリ被害を疑うポイントとしては、下記のようなことが挙げられます。

• 家の周りや基礎部分に蟻道がある
• 家の中や周辺で羽の生えたアリを見た
• 湿気が溜まりやすく、暗い場所がある
• カビ臭さが取れない場所がある
• 水回り周辺の床が沈む
• 扉の立て付けが悪くなっている
• お隣さんがシロアリ被害に遭っていた

蟻道（ぎどう）は、土を使って作るシロアリの道です。シロアリは光や風を嫌うため、それらを避けるように移動するための道を作ります。

また、蟻道を発見したときは壊さずに残しておきましょう。シロアリ駆除業者が確認をする際に、シロアリの巣を発見する手がかりになります。

シロアリの被害を放っておいたら？

シロアリの被害を放置してはいけませんが、木材への浸食だけでは家の倒壊にまでは至りません。しかし、シロアリに食べられた家は柱などの木材がスカスカになり、耐久力がなくなります。

また、柱がスカスカになったことにより傾いてしまい、扉の立て付けが悪くなることもあります。そのような状態を放置し、大きな台風や地震などの自然災害の被害に遭ってしまえば倒壊のリスクも高まってしまうでしょう。

国土交通省が行ったシロアリ被害に関する調査によって、防蟻処理の期間が切れた建物はシロアリの被害に遭いやすいということが明らかになっています。気づいたら被害に遭っていたとならないように、防蟻処理の有無や期間を確認することをおすすめします。

まとめ